保険制度と扶助制度について考える

では、広い意味で「社会保障」という制度について大まかな概要を考えてみましょう。先に述べましたように、大きく分類して「社会保険」という制度と「公的扶助(扶助制度)」に分けることができます。社会保険は保険方式をつかっているために、基本的には何かあった時にはらってもらう(これを給付といいます)人が、お金=保険料を支払っておくものです。一方で、公的扶助(扶助制度)は基本的には保険料を払う余裕もない人にたいする支援を念頭においていることもあり、税金でまかなわれるため、保険料の支払いはありません。文章でさらりと書きますと、ただそれだけ、という印象ですが、実際に給付を受ける場面になるとずいぶん違ってきます。つまり、社会保険方式の場合は大前提として保険料を自分で支払っているという意識がありますので、「自己責任」と言う言葉にも動じることなく、受給することに抵抗がないことが普通です。しかし、公的扶助の場合は主にその全額が税金でまかなわれていることが多いため、どちらかというともらうために申請することをためらったりするこが多いようです。代表的なものは生活保護制度です。マスコミの不正受給に対する扇情的な報道や、申請窓口での問いつめるような質問に対して臆したり、受給されることを恥辱であると感じる方もすくなくありません。そのため、日本における生活保護の捕捉率(必要な人に行きわたっているかどうか)はきわめて低く、数パーセント代です。しかし、既に前項でも申し上げたように、本人に責任のない状況で一時的に困窮した際に、公的な制度を頼って雨宿りをする、ということは制度の当初から予定されていたことで、恥ずかしいことではありません。むしろそういうときにこそ社会の一員として利用したほうがよいのです。そうして、社会保険と公的扶助を合わせた社会保障について、その目的を理解したうえで頼るべきを頼り、それでも難しかった、一刻の猶予もないというのならば、消費者金融についての検討も選択肢の一つとなりえるのかもしれません。